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From: たなか
<fatanaka@hotmail.com>
Subject: 量子力学入門4
Date: 2003/01/22 22:56:23
Reference: quantium-1/00061
今日はXとPの交換関係について考えます。
まず、状態の平行移動について考えます。
いま、平行移動
|x> → |x+ε>
とεだけずらすような演算子を考えます。
これを平行移動演算子T〔ε〕としましょう。
つまりKは T〔ε〕|x>=|x+ε>を満たすよう定義される。
すなわち、
XT(ε)|x>=(x+ε)T(ε)|x>
かつ
<x|T゜T|y>=δ(x−y) (ここでT゜の ゜はダガ−だと思ってください)
よって、T゜Tは1(単位行列)でないといけない。
つまり、ユニタリーなわけです。
よってKをあるエルミート演算子とすると、
T(ε)=exp(-iKε)と書き表す事が出来ます。
●問
Tを上のように書くとKがエルミートであることを示せ。
Kの性質は無限小変換を考える事により,分かります。
前回の問題としていたので簡単に済ませます。
εが十分小さい時、展開の1次までとして,
T(ε)=1−iKε
T(ε)|x>=|x>−iεK|x>=|x+ε>
ここから結局
XT|x>=x|x>−iεXK|x>=(x+ε)|x+ε>
TX|x>=x|x>−iεKX|x>=x|x+ε>
これを比べて
(XK―KX)|x>=i|x+ε>→i|x> (ε→0)
よって
[X , K]=i
となります。
素粒子論とかではよく自然単位系h=1を取ります。
そもそもhがある定数であるのは、
もちろんある単位系を用いているからで,
はじめに量子力学ありきなら、とうぜんhを
1と取ったことでしょう、というのはよく聞きますね。
そう考えると,平行移動生成演算子Kを
運動量P(にhをかけたもの)とみなせ、
交換関係を導き出せると考えることができます。
後はこれが一般的かどうかという事が問題になります。
これについては、もうすこし突っ込んで考えてみたいので,
こんど、“交換関係についての考察”というタイトルで
やってみたいと思います。
ここでは、スピンにでも同様に交換関係が導き出せる事から,
前に述べた対応原理より一般的として、このように天下り3を
書きなおしたいと思います。
天下り3 -----------------------------------------------
考えている物理の(正準)座標に対応する運動量は、位置の
固有状態に対する平行移動演算子の生成子として定義し、
このとき、
位置の演算子Xと運動量演算子Pは交換関係を持つ:
[X、P]=ih
となる。(hはディラックhと思ってね。)
----------------------------------------------------------------
まー、上のほうの議論だと,逆に交換関係にある場合、
片方が片方の平行移動の生成子となる
とも言えるので交換関係そのものが
定義としても良いと思いますが。
さて次回はこの天下り1,2,3から,シュレーディンガーEqを
導き出したいと思います。