自分の中で、「これは大事かな」というものを集めています。
(教科書がベースだから、どれも大事ですが・・・)
従って、モレ落ちが多数あるのは当然です。
「この辺りはどうなの?」といった疑問があれば連絡を下さい。 [トップへ


★★★ 群の定義

空でない集合Gが、次の公理を満たすことを、Gは演算 ・ により群を成す、という。

公理 (T)Gにおける内部算法 ・ が存在する。
    (U)Gの任意の元 x,y,z に対し、
       (x・y)・z = x・(y・z)  (結合法則)
    (V)Gにおいて、ある特別な元 e が存在して、Gの任意の元 x に対して、
        e・x= x・e =x  (単位元)

    (W)Gの各元 x に対して、ある元 y が存在して、
        y・x=x・y=e   が成り立つ。
        y を x の逆元と言う。

以下では、Gを群とする。


※因みに、上に書いてある公理の内で(T)の条件つまり、結合法則
 のみを満たす集合
半群という。

定義 (T)Gの任意の元 x、y に対し、x・y=y・x が成り立つとき、
      Gは、可換群(アーベル群)であると言う。

    (U)アーベル群Gにおいては、算法 G×G=G をあらわすのに、
      加法の記号 (x、y)→ x+y を用いることがある。
      このとき、Gを加法群という。
      x+y をx と y の和という。単位元を 0 であらわす。
      x の逆元を、−x であらわす。

    (V)群Gにおいて、Gが可換か否かに関わらず、算法を xy のようにあらわすとき、
      Gを乗法群と言う。

注意 群Gの元の個数が有限個あるとき、Gを有限群という。
    群Gの元の個数が無限個であるときは、Gを無限群という。
    群Gの元の個数を |G| で表し、これを、Gの位数という。


部分群 [定理集

 Gの部分集合Hについて、HがGの算法によって群を成すとき、
    HはGの部分群である、といって H<G 、 G>H であらわす。

    例えば、Gの部分群として、G自身を挙げることが出来る。
    単位元のみの集合 {e} もまたGの部分群である。
    G、{e} 以外のGの部分群を、真の部分群という。

定義 (T) Sを空ではないGの部分集合とする。このとき、
       Σ:={K|K⊆G は部分群で、S⊆K }とおけば、
       H:=(Sを含む最小の部分群)= ∩K
       である。HをSが生成する部分群といい、〈S〉であらわす。
       SはHの生成系という。
 
   (U)Sが有限集合 S={ a、a、・・・、a }のとき、
      〈S〉=〈 a、a、・・・、a 〉 と書き、有限生成である、という。

   (V)特に、Gが一個の元 a で生成される、すなわち、
      G=〈a〉={a| n∈ }のとき、Gを巡回群という。( ^ は、累乗)
      巡回群はアーベル群であることがわかる。
      〈a〉の位数が有限のとき、その位数 |〈a〉| を元 a の
      位数または、周期という。


 
※Mを空でない集合とする。MからM自身への全単射を
M上の置換又は変換という。

命題 SをM上の置換全体の集合とすると、Mは写像の
    合成を積として群を成す。


★★置換群

このSを特にS(M)と書き、M上の対称群と言う。S(M)の
部分群を変換群置換群と言う。

Mがn個の元から成るとき、M={1、2、... 、n}と書く。
そして、S(M)=Sとかき、n次の対称群という。

   さて、ここでは置換をどのように表すか決めておきたい。
   普通の参考書等では、2段抜きのカッコで括られているが、このテキストでは
   そうもいかないので別の表し方にします。

   3次の置換群で、1を2に、2を3に、3を1に変えるような置換を、

   |1 2 3|
   |2 3 1| と言った具合にタテ線で区切る事にする。

定義 Sの元で、x1をxに、xをxに、・・・、x(r-1)をxに、
   xをxに移し、他を変えないようなものを、(x x ・・・ x
   とかいて、r次の巡回置換という。

   例を挙げると、

    |1 2 3 4 ・・・ n|=(1 3 4)  等である。
    |3 2 4 1 ・・・ n|

   
   これは、3次の巡回置換である。
   特に、2次の巡回置換を互換という。

定義 任意の置換が、偶(奇)数個の互換の積に分解できるとき、偶(奇)置換という。
   Sの偶置換全体の集合をとし、これを、n次の交代群という。


部分群による類別 [定理集

 Gを群、H<Gとする。
    (T)x、y∈G について、
        (1)y-1x∈H ⇔ (2)xH=yH ⇔ (3)y∈xH
        が成り立つ。
    (U)上の条件が1つでも成り立つ、したがって、上の3つの条件が
       すべて成り立つとき、xとyはHを法として左合同であるといい、
           x≡y(mod H)と表す。
       ≡は同値関係である。x∈Gの同値類をC(x)とおけば、
       C(x)=xH である。この類別をHによる左類別、各類xHを
       左剰余類という。 とくに、C(e)=H である。

    (V)同様にして、
        (1) xy-1∈H ⇔ (2)Hx=Hy ⇔ (3)y∈Hx
        が成り立つ。

    (W)上の条件が成り立つとき、xとyは、Hを法として右合同であるという。
            x≡y(右mod H)と表す。
      ≡は同値関係である。x∈Gの同値類はHxである。この類別を、
      Hによる右類別という。各類Hxを右剰余類という。


※H によるGの左剰余類の個数を
 GにおけるHの指数といって、(G:H) で表す。
 尚、HによるGの左剰余類、右剰余類の
 個数は一致する。

例 S において、Aは偶置換全体の成す集合で、
   Snの部分群を成す事は前に書いた。

  ここで、S∋τ を任意の奇置換とすると、
  τA は奇置換全体の集合となる。

  従って、AによるSの左剰余類は Aと、τA の2つである。

  従って、(S:A)=2 である。  右剰余類に関しても同様。


★★ 正規部分群

Gを群 H<G とする。
   (T)a∈Gを定めたとき、
      aH=Ha ⇔ aHa-1=H
     
   (U)∀x∈G、xHx-1=H ⇔ ∀x∈G、xHx-1⊆H
     が成り立つ。(U)が成り立つとき、HをGの正規部分群という。


定義 Gを群、N⊆Gを正規部分群とする。このとき、Nによる
    右剰余類と左剰余類には区別がないので、単に剰余類という。
    Nによる剰余類の全体を G/N と書く。 C(a)=Na=aN

    集合 G/N において、元C(a)=aN、C(b)=bNに対し、
    a,bのとり方によらず C(a)C(b)=C(ab)が成り立つ。
    この内部算法を積として、商集合 G/N は群となる。これを、Nによる
    Gの商群剰余群という。


★★ 準同型写像 [定理集

G、G´を群とする。写像 f:G → G´を考える。このとき
∀x,y∈Gに対して、f(xy)=f(x)f(y) が成り立つとき、
写像fを準同型写像という。

Gの単位元e´の逆像をfの核といい、Kerf で表す。Gのfによる像を
fの像といい、Imf で表す。
即ちKerf={x∈G|f(x)=e´}⊆G
    Imf={f(x)|x∈G}⊆G
´ である。
特に、fがGからG´への全単射準同型写像であるとき、fのことを、
GからG´への同型写像という。このとき、GとG´は同型であるという。


 

★★★環の定義

空でない集合Rにおいて、2つの内部演算、加法a+b∈R、
乗法ab∈Rが定義されていて、次の3つの条件が成り立っているとき、
Rはであるという。

T. Rは加法に関して可換群である。
     (1)(a+b)+c=a+(b+c) (結合法則)
     (2)a+b=b+a  (可換法則)
     (3)零元0が存在して、∀a∈Rに対して、
         0+a=a+0=a
     (4)∀a∈Rに対して、加法の逆元 −a が存在して、
        (−a)+a=a+(−a)=0

U. Rは乗法について結合法則が成立する.
    即ち、(ab)c=a(bc)

V. 分配法則が成立する.
    即ち、a(b+c)=ab+ac
      (a+b)c=ac+bc


※上に書いてある条件は、次の様に言い換える事が出来る。
  T.Rは加法に関して可換群である。
  U.Rは乗法に関して半群である。
  V.分配法則が成立する.
     即ち、a(b+c)=ab+ac 、(a+b)c=ac+bc
  W.Rは乗法に関して単位元を持つ。


    環Rが乗法の単位元1を持つとき、Rを単位的環という。
    単位的環Rの元aが乗法に関しての逆元を持つとき、aを単元という。
   
    環Rの元aに対し、0でない元b∈Rがあって、ab=0
    となるとき、aを左零因子という.0でない元c∈Rがあって、
    ca=0となるとき、aを右零因子という.
   
    Rの乗法が可換であるとき、Rを可換環という.そうでないとき、
    Rを非可換環という。可換環においては、右零因子と左零因子は同じものである。

    単位元を持つ可換環で、0以外に零因子を持たないものを、整域という。
    単位元を持つ環で、0以外の元がすべて単元であるものを斜体という。
    さらに、乗法について可換な斜体を体という。[体の拡大へ


    
※多項式環とは?
    Rを単位的可換環とする。Rの元を係数とする不定元の多項式全体の集合は、
    通常の加法と乗法に関して乗法の単位元をもつ可換環になる。
    この環を、R上の(1変数Xの)多項式環といい、R[X]と書く。

    0でないf(X)∈R[X]は、f(X)=ΣA (0≦j≦n)、(A0、・・・、A∈R、A≠0)
    と、一意的に表せる。 nをf(X)の次数といって、degf(X)=n と書く。
    0∈R[X]の次数は定義しない。

    同様に、Rの元を係数とするX、・・・、Xの多項式全体の集合は単位的可換環になる。
    これを、R上のn変数の多項式環といい、R[X、・・・、X]と書く。


定義 Sを環Rの空でない部分集合とする。Rの加法と乗法をSに制限したものが、
    Sにおける加法と乗法になっていて、Sがこの2つの算法に対し環になっているとき、
    SはRの部分環であるという。特に、Rの部分環Sが(上に述べた加法と乗法に関して)
    体になっているとき、SをRの部分体という。


★★★イデアル・剰余環

環Rの空でない部分集合Iが、次の2条件

  (1)∀a,b∈I に対し、a+b∈I、−a∈I
  (2)∀x∈R、∀a∈I に対し、xa∈I
    を満たすとき、I はRの左イデアルである、という。

  (2´)∀x∈R、∀a∈I に対し ax∈I

   を満たすとき、I はRの右イデアルである、という。

  I が左イデアルかつ右イデアルであるとき、 I を両側イデアル
  単にイデアルであるという。

定義 Rを環とする。
    R∋a、a、・・・、a に対して、

   {x+・・・+x+z+・・・+z|x∈R、z }

   は、{a、a、・・・、a}によって生成されるRの左イデアルである。
   これを、 Ra+・・・Ra+・・・ と書く。

    また、Rが乗法の単位元を持つときには、の項は省略できる。

   従って、a、a、・・・、a で生成されるRの左イデアルは、
   {x+・・・+x|x∈R}=Ra+・・・Ra となる。
   (a、a、・・・、a)とも書く。右、両側イデアルも同様で、
   右イデアルのときは、Rを ai の右側に、
   両側イデアルのときは、 a の両側に掛ければよい。
  
   Rの(右、左、両側)イデアル I が有限個の元で生成されているとき、
   I を有限生成な(右、左、両側)イデアルという。

   ただ1つの元から生成された(右、左、両側)イデアルを、
   単項イデアルという。特に、可換環Rで全てのイデアルが単項イデアルであるとき、
   このRを単項イデアル環という。更にRが整域であるとき、これを、
   単項イデアル整域( Principal Ideal Domain ) 略して PID と書く。


   

※ Rを環とし、IをRの(両側)イデアルとする。I は(可換な)加法群Rの部分群であるから、
   I はRの正規部分群で、従って剰余群 R/I を作ることができる。 R/I の元を
   x+I と書くと、R/I は加法 (x+I)+(y+I)=(x+y)+I によって群となる。
   単位元は I 、x+I の逆元は -x+I である。

定義 Rを環とし、IをRの両側イデアル、R/I をRの I による剰余群とする。
    R/I ∋x+I 、y+I の乗法を
 
  (x+I)(y+I):=xy+I と定義する
と、 これは代表元の取り方によらず定まり、
   R/I は上の加法と乗法により環となる

    環 R/I をRのI による剰余環という。



★★ 準同型定理 [定理集

R、R´を環とする。f をRからR´への写像とする。  
∀x、y∈R に対して、 f(x+y)=f(x)+f(y) 、 f(xy)=f(x)f(y)
の2条件を満たすとき、f を RからR´への(環としての)準同型写像という。
群のときと同様に、全単射準同型写像を同型写像という。環Rから環R´への
同型写像fが存在するとき、 Rと、R´は同型であるという。

 fを環Rから環R´への準同型写像とする。
   (1) f(R)={f(x)|x∈R }を、準同型写像fのといって、Imf であらわす。
   (2)群の準同型写像と同様に、環の準同型写像にも、その(Ker)なるものが
     定義されている。
      Kerf={x∈R|f(x)=0´}(但し、0´はR´の零元) である。

定義 I を環Rのイデアルとし、写像 f:R→R/I を f(x)=x+I と定義すると、
    f は準同型写像である。 Kerf=I 、f の像 Imf=R/I で、f は全射である。
    この f をRからR/I(の上)への標準的準同型写像標準全射などという。




(※ 直積・直和、の辺りをスッ飛ばします。)


商体

  整域Rの2つの元a、b、b≠0、に対して、
  記号 a/b を考える。

   a/b と c/d とが等しい事を
   a/b = c/d ⇔ ad-bc=0 と定義する。

   このように等号を定義して等しいものを同一視して a/b の全体を
   Q(R)と記す。Q(R)の2元 a/b 、c/d に対して、和および積を

   (a/b)+(c/d)=(ad+bc)/bd
   (a/b)*(c/d)=(ac)/bd      と定義すると、

   Q(R)は、1/1 を単位元とし、0/1 を零元とする体となる。

   また、写像
        R → Q(R)、 a→(a/1)

   は、可換環の中への同型写像であり、これによって、a と a/1 とを同一視
   し、R⊂Q(R)と考える事が出来る
   このときのQ(R)をRの商体という。

例として、整数環Zの商体は有理数体Qである事が挙げられる。



一意分解整域 [定理集

Rを単位的可換環とし、a,b∈R、b≠0 とする。
a=bcとなる、c∈Rが存在するとき、aはbで割り切れる
aはbの倍元、等といい b|a と書く。

特に、cとして単元が取れるとき、aとbは同伴であるといい、
a〜b とも書く。

p∈R が0でも単元でもないとする。
pが次の条件(T)を満たすとき、既約である、
既約元である、といい、満たさないとき、可約である、可約元であるという。

(T)a∈Rについて、a|p ならば、aは単元であるか、a〜p である

 更に次の条件(p)を満たすとき素元であるという。

(p)a,b∈Rについて、p|ab ならば、p|a であるか、p|b である

Rを整域とする。次の2条件を満たすとき、Rを一意分解整域(UFD)という。
 
  (1)分解可能性……0でも単元でもない任意のX∈Rは、
    既約元 p1、…、pn によって、X=p1・…・p
  と表される。

  (2)分解の一意性……上の分解は、順序と同伴の差を除き一意的である。

      即ち、既約元 p1、…、p、q1、…q によって、
      X=p1・…pn=q1・…qm  と表されれば、n=m であって、
      適当に順序を変えれば、piとqi は同伴である。



★★ 極大・極小イデアル [定理集

Rを単位的可換環とする。RのイデアルMが次の2条件を満たすとき、
MはRの極大イデアルという。

  (1)M≠R
  (2)I がMを含むRのイデアルであれば、I=M または、I=R である。

RのイデアルPが次の2条件を満たすとき、PはRの素イデアルであるという。
  (1)P≠R
  (2)a,b∈Rについて、ab∈P ならば、a∈P または b∈P である。


(※ネーター環については、定義を定理集の中に入れておきました。)

 


ここからは、体論です。体の定義はこちら。

★★体の拡大 [定理集

 Lを体、KをLの部分体とするとき、LをKの拡大体という。
 さらに、MがLの部分体、かつKの拡大体であるとき、
 MをLとKの中間体という。

 Lを体、KをLの部分体、x1、・・・、x∈Lとする。Kの元を
 係数とするx1、・・・、xの多項式全体をK[x1、・・・、xn]
 と書き、Kにx1、・・・、x添加して得られる環という。
 K[x1、・・・、x]の商体で、Lに含まれているものを
 K(x1、・・・、xn)と書き、Kにを添加して得られる体という。

 そして、以下では、∀f(x1、・・・、x)∈K[x1、・・・、x]を
 簡単のためにfだけで表すことにする。

 したがって、K(x1、・・・、x)={f/g|f、g∈K[x1、・・・、x]、g≠0
 である。
  
 また、K(x1、・・・、x)をK上有限生成の体という。特に、L=K(x)と表されるとき、
 LをKの単純拡大という。

定義 Lが体Kの拡大体であるとき、LをK上の線形空間とみなすことができる。
    K上の線形空間としてのLの次元を、LのK上の次数といい、[L:K]であらわす。
    [L:K]<∞のとき、LはKの有限次拡大体、[L:K]=∞のとき、
    LはKの無限次拡大であるという。

    体Kの部分体がKだけであるとき、Kを素体という。

定義 Kを体とし、K0(ゼロ)をKに含まれる素体とする。
    K0が有理数体Qと同型であるとき、Kの標数は0であるといい、
    K0が Z/pZ(pは素数)と同型であるとき、Kの標数はpであるという。
    標数p≠0の素体をFp(pは添字)、GF(p)等とかく。

    有限個の元からなる体を有限体という。無限個の元からなる体を無限体という。

定義 体Kの標数がp≠0であって、K={x|x∈K}=K であるとき、
    または、体Kの標数が0であるとき、Kを完全体という。



★★★代数拡大 [定理集

Lを体Kの拡大体とする。
  (1)∀x∈Lに対して、0でない多項式f(X)が存在して、f(x)=0となるとき、
    xはK上代数的であるという。そうでないとき、xはK上超越的であるという。
   
  (2)Lのすべての元がK上代数的であるとき、LはK上代数的である、
    LはKの代数拡大である、という。そうでないときは、LはK上超越的である、
    LはKの超越拡大である、という。


定義 この定理(定理集参照)のf(X)をxのK上の最小多項式という。
    最高次の係数が1の最小多項式を Irr(x、K)と書く。


定義 Lを体Kの拡大体、L´を体K´の拡大体とし、σをKからK´への
    単射準同型、σをLからL´への単射準同型とする。

    σのKへの制限がσに等しいとき、σをσのLへの拡張という。

    特に、K=K´でσが恒等写像のとき、σK上の単射準同型という。
    さらに、σが同型写像であるとき、σK上の同型写像
    K同型写像という。



最小分解体 [定理集

 Kを体、f(X)をK[X]の元とする。この系(定理集参照)のLを
    f(X)のK上の分解体という。

    L[X]において、f(X)=a(X-x1)*・・・*(X-x
    a∈K、x,・・・、x∈L と分解されたとする。

    このとき、K(x,・・・、x)をf(X)のK上の最小分解体という。


★★★分離拡大・非分離拡大 [定理集

定義

 体K上の多項式環K[X]の元f(X)について、その多項式の微分を、
 解析学でやったものと同様のもので定義する。

 f(X)が既約のとき、f´(X)≠0ならば、f(X)はK上分離的であるという。
             f´(X)=0ならば、f(X)はK上非分離的であるという。

さて、以下では非常にわかりにくい形の数式を
並べざるを得ませんでした。すみません。

1例を挙げますと、X(p^(e+1)) です。
うーん、分かりにくいですね。これの読み方は、
Xの・pの(e+1)乗・乗と読みます。

整式による表現はXの肩にpが、そして、pの肩にも(e+1)
が乗っかっている状態です。

プログラムを書く人にはスンナリ分かるでしょうが、
そうでない人には申し訳ありませんが、1度紙か何かに
書いてみることをお勧めします。

では、定義に移りたいと思います。

(1) Kを標数pの体、K上の既約多項式 f(X)を
   f(X)∈K[ X(p^e) ]  かつ、f(X)は、K[X(p^(e+1))
   の元ではないとし、 f(X)=g(X(p^e))とする。
    
   このとき、deg g (gの次数)を f(X)の分離次数
   (p^e )をf(X)の非分離次数、eをf(X)の非分離指数、と言う。

(2)xをK上代数的な元とする。
   Irr(x、K)がK上分離的であるときxはK上分離的、または、
   分離代数的である、という。
   Irr(x、K)がK上非分離的であるとき、xはK上非分離的である
   という。

(3)Kを、標数pの体とする。
  (@)x をK上代数的な元とする。
     負でない整数eがあって、 ^e∈K
 となるとき、
     xはK上純非分離的であるという。

  (A)LをKの代数拡大とする。
     Lのすべての元がK上分離的であるとき、LはK上分離的
     である、Kの分離拡大(体)であるという。

     LがK上非分離的な元を含むとき、LはK上非分離的である、
     Kの非分離拡大(体)であるという。

     Lのすべての元が、K上純非分離的であるとき、LはK上
     純非分離的Kの純非分離拡大(体)である、という。


定義 K1、Kを体Lの部分体とする。Kの元とKの元の積の
   有限和全体の集合を K で表す。 即ち、
 
    K={ΣX・Y|X
∈K、Y∈K、j は自然数 、1≦j≦n }
    である。


系 Kを標数pの体、LをKの代数拡大とする。

  (@)K上分離的なLの元全体の集合をLとすると、
    LはKの分離拡大で、LはLの純非分離拡大である。
  
  (A)MをLとKの中間体で、MはKの分離拡大、LはMの純非分離拡大
    であるとすると、Mは(@)のLと一致する。

定義 前命題の(@)のLをKのLにおける分離閉包という。
    [L:K]=n<∞ のとき、[L:L]=p^e、 [L:K]=m、
    従って、n=m(p^e)である。

    mをLのK上の分離次数、(p^e)をLのK上の非分離次数
    eをLのK上の非分離指数といい、
    mを[L:K]、(p^e)を[L:K]i と書く。
 
    Kの標数が0のとき、[L:K]=[L:K]、[L:K]=1 と定める。
    従って、標数の如何に関わらず、[L:K]=[L:K]・[L:K]i が成り立つ。



★★★正規拡大 [定理集

定義

 Kを体、x、yをK上代数的な元とする。
 Irr(x、K)=Irr(y、K)であるとき、
 xとyはK上共役である、K上の共役元である、という。また、yはxのK上の
 共役元である、という。

 Kを体、LをKの代数拡大とする。Lの任意の元に対し、xのK上の共役元
 がすべてLに含まれるとき、LはKの正規拡大(体)である、という。



ノルム・トレース

 Lを体Kの有限次拡大、L1をLを含むKの正規拡大とし、[L:K]=nとおく。
 Lから、L1の中への相異なるK上の単射準同型写像は丁度n個あり、
 それらを、σ、・・・、σ とする。 任意のx∈L にたいし、

     N(x)=Π(σj(x))[L:K]i  をxのLからKへのノルムといい、
     T(x)=[L:K]i ・Σσj(x)   をxのLからKへのトレースという。(但し、1≦j≦n )




★★★
ガロア拡大 [定理集

Lを体Kの正規拡大とする。LのK自己同型写像全体の成す集合を、
LのK上のガロア群といい、G(L/K)と書く。

体Lが、体Kの分離かつ正規拡大であるとき、LをKのガロア拡大(体)という。
LがKのガロア拡大であって、ガロア群G(L/K)がアーベル群であるとき、
LをKのアーベル拡大(体)という。
ガロア群G(L/K)が巡回群であるとき、LをKの巡回拡大(体)という。



★★★代数的に解ける方程式 [定理集]

 Kを体、L を Kの有限次拡大体とする。
  (@)次の2条件を満たすようなKの拡大体の列
      がとれるとき、L は Kの広義べき根拡大体である、という。
      特に、r =1 のときは、単に、べき根拡大体という。

       (1)K=K ⊂ K ⊂ ・・・ ⊂ K =L
       (2)Ki = Ki−1(αi) 、
      Irr (α 、 Ki−1)= X − a

   (A)Kの広義べき根拡大体L´を適当に選び、L´ ⊃ L とできるとき、
      L は K上べき根によって構成される、という。

 Kを体、f (X)=a + an−1 + ・・・ + a を K係数の多項式とし、
 (a/a、・・・、a/a) 上のf (X) の最小分解体をLとする。

 Lが、(a/a、・・・、a/a)上べき根によって構成される時、
 方程式 f (X)=0 はべき根によって解ける代数的に解ける、  という。

 f (X)=a + an−1 + ・・・ + a 、K =( a、・・・、a )とし、
 L を K上のf (X) の最小分解体とする。

 L は K のガロア拡大であるから、
 ガロア群 G(L/K) を考えることが出来る。
 G(L/K)を、方程式 f (X)=0 の ガロア群
 または、多項式 f (X) のガロア群、という。

 a、・・・、a上代数的に独立な元とする。 
 即ち、[a、・・・、a] は、上 n 変数多項式環と同型であるとする。

 このとき、X + an−1 + ・・・ + an =0 を
 一般の n 次代数方程式
 または、一般の n 次方程式という。



群の定理集


★★部分群 [定義集

 定理(群の必要十分条件)

  G、Hを群、H⊆Gとする。このとき、

   (1)HがGの部分群であれば、
     (@)Hは空ではなく
     (A)x、y∈H ⇒ xy∈H
     (B)x∈H ⇒ -1∈H
        
    が成り立つ。特に、HとGの単位元は一致する。

   (2)Hが上の条件をすべて満たすならば、
     HはGの部分群である。

 系  Gを群とする。{Hλ|λ∈Λ}をGの
    部分群の集合とする。このとき、
    ∩Hλ(λ∈Λ)はGの部分群である。

 命題 Gを巡回群とする。HをGの部分群とすると、
     Hもまた巡回群となる。特に、無限巡回群の
     真の部分群もまた無限巡回群となる。

 系  加法群の部分群Hはすべて巡回群である。
    つまり、あるn∈Hが存在して、
    H=〈n〉={0、±1、±2、…… }である。


★★部分群による類別 [定義集

 定理 Gを群、SをGの部分集合とする。

      (@)a∈Gを定めたとき、写像
       f:S→aS、x→ax は全単射である。

      (A)Gを有限群、H<Gとする。このとき、
       |G|=(G:H)|H| が成り立つ。
     特に|H|は|G|の約数である。(ラグランジュの定理

 系  Gを有限群、n=|G|としたとき、∀a∈Gについて、

     (@)aの周期はnの約数である。
     (A)a=e (e:Gにおける単位元)



★★★準同型定理 [定義集

 命題 群の準同型f:G→G´に対し、
     (@)f(e)=e´
     (A)∀x∈Gに対し、f(x-1)=f(x)-1

 命題 群の準同型f:G→G´に対し、

     (@)Imf は、G´の部分群である。
     (A)Kerf は、Gの正規部分群である。

 命題  (@)Gを群、NをGの正規部分群とする。
        このとき、写像 φ:G → G/N、 x → xN
        は全射準同型であって、 Kerφ=N である。
        これを、自然準同型標準全射などという。

     (A)準同型定理

        f:G→G´ を群の準同型、N=Kerfとする。

        このとき、写像g:G/N→G´、xN → f(x) 
        によって、G/N  Imf となる。

 定理 Gを群、f:G→G´ を群の準同型とする。

    (@)N⊆Gが正規部分群、N⊆Kerf ならば、
       f は準同型写像 
         g:G/N→G´、 x → xN を引き起こす。
   
    (A)第一同型定理

       f が全射、N´をG´の正規部分群、N=f-1(N´)であれば、
       NはGの正規部分群であって、
       G/N  G´/N´ 、 xN →f (x)N´  である。

 定理 Gを群、H<G、NをGの正規部分群とする。このとき、

    (@)HN=NH であって、HNはGの部分群である。

    (A)第二同型定理

       H∩N はHの正規部分群であって、
       H/(H∩N)  HN/N  、h(H∩N) → hN

 定理 第三同型定理

    Gを群、N、MをGの正規部分群 N⊆Mとする。
    このとき、M/N は、G/N の正規部分群で、
    G/N→G/M、 xN → xM は全射準同型で、
    G/M  (G/N)/(M/N) である。


環の定理集



★★★準同型写像 [定義集

 命題 f を環Rから、環R´への準同型とする。
   (@)I がRのイデアルであれば、f(I)は
      Imf のイデアルである。

   (A)I´ がR´のイデアルであれば、
      -1(I´)={x∈R|f(x)∈I´}は
      Rのイデアルである。特に、
      Kerf は、Rのイデアルである。

 命題 Iを環Rのイデアルとすると、
     Iを含むRのイデアルと、R/Iのイデアル
     は一対一に対応し、その対応は包含関係
     を変えない。

 定理 準同型定理

     f を環Rから環R´への準同型写像とすると、
     写像 (x+Kerf) → f(x) により、
     R/Kerf  Imf  が成り立つ。

 定理 第一同型定理

     f 環Rから、環R´への全射準同型写像、
     I´をR´のイデアルとし、I=f-1(I´) とすると、
     R/I  R´/I´、(x+I) → (f(x)+I´)

     第二同型定理

     Sを環Rの部分環、IをRのイデアルとし、
     S+I={x+a|x∈S、a∈I }とおくと、
     S+I はRの部分環、I はS+I のイデアル、
     S∩I はSのイデアルで、
     S/(S∩I)  (S+I)/I、 x+S∩I → x+I
    
     第三同型定理

     I、Jを環Rのイデアルで、J⊂I とすると、
     I/JはR/Jのイデアルで、R/J から R/I への写像
     x+J → x+I によって、
     (R/J)/(I/J)  R/I  が成り立つ。

 命題 f を環Rから環R´への準同型写像、I をKerf に
     含まれるRのイデアル、hをRからR/Iへの標準的準同型とする。 
     R/IからR´への写像 gを  g(x+I)=f(x) と定義すると、
     gは準同型写像であって、 gh=f  である。



★★一意分解整域 [定義集

 定理 RがUFDであるための必要十分条件は、
     Rが整域であって、次の2条件を満たす事である。
     (@)0でも単元でもない任意の x∈R は、
        既約元 p1、p2、・・・、pr によって、
        x=p1p2・・・pr  と表される。
     (A)Rの既約元は素元である。

 定理 RをUFDとすると、R[X]もUFDである。


★★極大・極小イデアル [定義集

 命題 Rを単位的可換環とし、I をRのイデアルとする。

    (@)I が素イデアル ⇔ R/I は整域
    (A)I が極大イデアル ⇔ R/I は体

    この事から、極大イデアルは素イデアル
    ある事が分かる。

 定理 単位的可換環Rは極大イデアルを持つ。

 系  Rを単位的可換環、I(≠R)をRのイデアルとする。
    I を含むRの極大イデアルが存在する。



★★ネーター環

定義 可換環Rの全てのイデアルが有限生成
    あるとき、Rをネーター環という。
    そして、次の定理はネーター環の
    性質として基本的である。

定理 可換環Rに関して、次の3条件は同値である。

   (@)Rの全てのイデアルは有限生成である。

   (A)Rは昇鎖律を満たす。
      即ち、Rのイデアルの増大列
      I ⊂ I ⊂ ・・・ ⊂ I ⊂・・・ に対して、
      I = Im+1 =・・・
      となる正整数mが存在する。

   (B)Rのイデアルを元とする集合 F は
      必ず極大元を持つ。即ち、I ∈ Fに対して、
      J∈F、I⊂Jであれば、I =Jが必ず成立
      するようなイデアルIが存在する。

命題 R、R´を環、f:R→R´ を準同型写像とする。
    Rがネーター環であれば、Imf もネーター環である。
    従って、Rの剰余類もネーター環である。

定理 ネーター環Rの元を係数とする
    1変数多項式の全体、つまり、
    R上の1変数多項式環R[x]はネーター環である。

系  体K上の多項式環K[x1、・・・、xn]はネーター環である。


 体の定理集


★★★体の拡大 [定義集

 命題 (@)素体は有理数体Qか、Z/pZと同型(pは素数)
     (A)任意の体は、素体をただ1つ含む

 定理 Kを有限体とし、|K|=q とする。

   (@)Kの標数はpであって、q=pである。
      但し、Kの素体をKとして、[K:K]=n

   (A) K−{0}=K* は位数q−1の乗法群である。

 命題 有限体は完全体である。



★★★代数拡大 [定義集

 定理 xを体Kの拡大体の元とする。
    (@)xがK上代数的  K(x)=K[x]
    (A)xがK上代数的で、
      deg Irr(x、K)=n ⇒ [K(x):K]=n



★★★最小分解体 [定義集

 定理 Kを体とする。f(X)∈K[X]を既約多項式とする。
    このとき、次の条件(*)を満たすような
    Kの拡大体Lが存在する。
    (*)L=K(x)と表され、Irr(x、K)=f(X)

   また、この様なLは、K同型の差を除き一意的に定まる。
   即ち、L´も(*)を満たせば、
    K同型写像 σ:L→L´ が存在する。

 系  Kを体とする。f(X)∈K[X]を必ずしも既約ではない
    とし、degf(X)=n とする。このとき、
    Kの拡大体Lを適当に選べば、L[X]において、f(X)は
   一次式の積に分解される。

 系  Kを体とする。f(X)∈K[X]とする。
    f(X)のK上の最小分解体はK同型の差を除き
   一意的に定まる。


   即ち、L、Lが共にf(X)のK上の最小分解体であれば、
   K同型写像 σ:L→L が存在する。



★★★分離拡大・非分離拡大 [定義集

 定理 Kを標数pの体、xをK上代数的な元、Irr(x、K)=f(X)
     とする。

   xがK上非分離的  xがf(X)=0 の重根である。
   
言い換えると、
   xがK上分離的 ⇔ xがf(X)=0 の単根である。 となる。

 系  Kを標数pの体、f(X)∈K[X]を既約多項式、
    f(X)の分離、非分離次数をそれぞれn、(p^e)とする。
    f(X)のK上の分解体において、

    f(X)=aΠ(X−x(p^e) (1≦i≦n) 
    と表される。

 命題 Kを標数pの体、LをKの代数拡大体、x∈Lとする。

    (@)xがK上分離的かつ純非分離的  x∈K
    (A)LがK上分離的かつ純非分離的  L=K
    (B)LがKの有限次純非分離拡大であれば、
       [L:K]=(p^e) (eは非負整数)である。

 命題 Kを標数pの体、LをKの代数拡大体、
     MをL、Kの中間体、x∈L とする。

   (@)xがK上分離的  xはM上分離的
   (A)LがKの分離拡大 ⇔ LはMの、MはKの分離拡大

 命題 Kを標数pの体、L=K(x)をKの代数拡大
     Irr(x、K)=f(X)とする。このとき、
     [L:K]s はf(X)の分離次数、
     [L:K] はf(X)の非分離次数に等しい。

 定理 Kを標数pの体、LをKの有限次代数拡大、
     MをL、Kの中間体、とする。

   [L:K]s=[L:K]s[L:K]s
   [L:K]i=[L:K]i[L:K]i  が成り立つ。



★★★正規拡大 [定義集

 補題 Kを体、f(X)∈K[X]、Lをf(X)のK上の
     最小分解体、L´をLの拡大体とする。
     σがLからL´の中へのK上の単射準同型であれば、
     σ(L)=Lである。

 定理 Lは体Kの有限次正規拡大 
     ⇔ Lはあるf(X)∈K[X]の最小分解体

 系  Lを体Kの拡大体、MをLとKの中間体とする。

    LがKの有限次正規拡大  LはMの有限次正規拡大

 系  Lを体Kの有限次正規拡大とし、x、y∈Lとする。

     (@)x、yがK上共役
        ⇔ σ(x)=y なるLのK自己同型が存在する

     (A)Kの標数がp(≠0)のとき、
        xがK上純非分離的  Lの任意のK自己同型σに対して、
                     σ(x)=x

 補題 Mを体Kの有限次拡大、L=M(x)をMの分離(代数)拡大、
     LをLを含むKの正規拡大、
     σをMからLの中へのK上の単射準同型とする。

   このとき、σをLからL1の中へのK上の単射準同型に
   拡張できて、その相異なる拡張の仕方は丁度 [L:M]個ある。

 定理 L を体K の有限次分離拡大とすると、
     L は Kの単純拡大である。

 系  前補題に続いて……

   更に、
   (@)Kの標数がp(≠0)で、LがMの純非分離拡大であれば、
     その拡張の仕方はただ1通りである。

   (A)[L:M]=nであれば、その相異なる拡張の仕方は、
     丁度n通りある。

 系  Lを体Kの有限次拡大、LをLを含むKの正規拡大、
    [L:K]=nとする。

   (@)Lから、Lの中へのK上の単射準同型写像全体のなす集合Sは、
     丁度n個の元から成る。

   (A)LのK自己同型写像全体の成す集合をGとし、
     写像の合成を積として定義すれば、Gは位数がn以下の群となる。
     
     更に、|G|=n  LはKの正規拡大



★★★ガロア拡大 [定義集

 定理 ガロアの定理 その1

   体Lを体Kの有限次ガロア拡大とする。
   ガロア群G(L/K)の部分群Hに対して、
   Hのすべての元に関して不変なLの元全体の集合をL(H)とおく。

   LとKの中間体Mに対して、ガロア群G(L/M)は、
   Mのすべての元を動かさないG(L/K)の元全体から成る部分群と一致する。

   このとき、LとKの中間体全体の集合ιと
   G(L/K)の部分群κとは、

   φ:ι→κ、M→G(L/M) ψ:κ→ι、H→L(H)

   によって1体1に対応し包含関係を逆にする。即ち、

   M⊇M ⇒ φ(M)⊆ φ(M
   H⊇H ⇒ ψ(H)⊆ ψ(H)   である。




 補題 K、K´を体とし、σ、・・・、σ を乗法群K* からK´* への
     相異なる準同型写像とし、σ (0)=0´ を満たすものとする。

     このとき、σ、・・・、σ はK´上線形独立である。

     即ち、c1、・・・、cn∈K´があって、∀x∈Kに対して、
     (cσ+・・・+cσ)(x):=cσ(x)+・・・+cσ(x)=0´
     であれば、
     c=・・・=c=0´  である。

 定理 L を体Kの有限次巡回拡大、G(L/K)=< σ > とする。
     このとき x∈Lが、N(x)=1 を満たせば、適当な y∈L をとって、

     x=σ(y)/y と表す事が出来る。


 定理 体Kが、1の原始n乗根ζを含むとする。

     (1)L が K のn次巡回拡大
         ⇒ L=K(x)、Irr(x、K)=X−x となる x が存在する。

     (2)L =K(x)、x=a∈K
         ⇒ L は K の巡回拡大で、[ L:K ]|n  である。

 定理 K を体、ζを、Kの拡大体含まれる1の原始n乗根とする。

     (1) K(ζ) は、K のアーベル拡大である。
     (2) n が素数ならば、
     K(ζ) は K の巡回拡大である。



★★★代数的に解ける方程式 [定義集

補題 K を体とし、任意の自然数 n に対して、
    全ての1の原始 m 乗根( m=1、・・・、n ) から成る集合をΓn とする。
    Kn=K(Γn) とすると、Kn はK の広義べき根拡大である。

補題 Kを体、L を Kの拡大体、L、L を L とK の中間体とする。
    (但し、標数は0とは限らない)
    L が、K の有限次ガロア拡大であれば、
    L はL の有限次ガロア拡大であって、
    G( L/L)    G( L/L ∩ L) が成り立つ。

補題 K を体、L をK の拡大体、L、L を L とK の中間体とする。
    (但し、標数は0とは限らない)
    L、L がK の有限次ガロア拡大であれば、
    L も K の有限次ガロア拡大である。


定理 ガロアの定理 その2
    K を標数 0 の体とし、f (X) ∈K[X] とする。

    方程式 f (X)=0 が代数的に解ける
          f (X) のガロア群が可解群である。

系  一般の5次以上の代数方程式
    f (X) =X + an−1 + ・・・ + a =0
    は、代数的に解けない





参考文献   
      詳解代数入門   彌永 昌吉     東京図書
                  有馬  哲
                  浅枝  陽