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From: herculepoirotmt <>
Subject: Re: navier stokes eq について
Date: 2006/02/19 03:46:42
Reference: room1/00193

navier stokes eq. は、理想流体に対する euler eq. ;

★ρ[∂v_i/∂t+ Σ[k=1..3]v_k(∂v_i/∂x_k)]=−∂p/∂x_i

 ρ:質量密度[kg/m^3]
 v_i,v_k:速度ベクトルv=Σ[i=1..3]v_i=Σ[k=1..3]v_kの成分
 p:圧力[N/m^2]

に、

エネルギーの移動に対する非可逆項(σ_{ik};※)
=エネルギー散逸過程
=粘性項
=運動量の輸送(流体要素間の内部摩擦)+熱の輸送

を加え、

単位体積あたりの外力f[N/m^3]

も加えたものが、Navier=Stokes eq.になります。
 ※(σ_{ik})=2階のテンソル

粘性は、流体の座標(x_k)間で運動量に差が、生じる事で、流体間の運度量の移動が
起こり、その運動量の移動で、流体間で、内部摩擦「力」が生じ、エネルギー散逸が
起こります。

流体間で運動量に差が生じているので、流体の場所(x_k)によって、運動量に差が出る
ので、その運動量の移動は、座標(x_k)に依存している事を意味します。それは、

 流体要素の速度v_iが、座標x_kに依存しており、
 座標x_kに対する変化(∂v_i/∂x_,∂^2v_i/∂x_k∂x_j,・・・)が 
 粘性を意味しますので、粘性項(σ_{ik})は

 σ_{ik} は 速度v_i の 座標x_k に対する変化
 
  ∂v_i/∂x_k,∂^2v_i/∂x_k∂x_j,・・・

を含む事となります。物理的な要請

[[要請1]].
自然現象では、
 速度v_i の 座標x_k に対する 「1次」の変化 :∂v_i/∂x_k
だけが粘性(σ_{ik})に効いてくる事が殆どなので、

⇒∂^2v_i/∂x_k∂x_j,・・・,
 ∂^mv_i/∂x_k∂x_j・・・∂x_p
 などの、速度v_iの座標に対する「高次(2次以上)」の変化は、無視する  

[[要請2]].
単位ベクトルを e_x, e_y, e_z とします。
 流体が、一定の回転 Ω=ωe_z(=z方向の定数ベクトル)で流れている時、
それは一様流体となり、(流体の速度:v)は 
 r=xe_x+ye_y、
 Ω=ωe_z
 v=Ω×r=(ベクトルΩ)と(流体の位置ベクトルr)との外積
 ⇔v_x=−ωy,v_y=ωx・・・@      
で表されるので、速度(v_i)が座標(x_k)に依存していても、粘性項(σ_{ik})
を考えると、@の様な場合は、粘性項(σ_{ik})=0とならないといけない、ので

⇒粘性項(σ_{ik})は、単独で、

 σ_{ik}=a∂v_i/∂x_k

のようには、粘性項の中には現れないで、対称に

 σ_{ik}=a[ ∂v_i/∂x_k + ∂v_k/∂x_i ]

と現れる事になる。
※事実、@より、  
 σ_{xy}=∂v_x/∂y + ∂v_y/∂x=−ω+ω=0、
となっています。次に、流体の湧き出し、吸い込み、現象を考える必要があるので、

 b∂v_j/∂x_j 〜 b∇・v

の項を粘性項(σ_{ik})加えます。
------------------------->>

以上の考察より、粘性項(σ_{ik})は、δ_{ik}をクロネッカーのδとして、

粘性項(σ_{ik})
 = a[ ∂v_i/∂x_k + ∂v_k/∂x_i ]+ bδ_{ik}b∂v_j/∂x_j
 
という形式を持ちます。もう少し扱いやすい形式にすると、
 粘性係数(ξ、ξ)を導入して、

粘性項(σ_{ik})
 = ξ[ ∂v_i/∂x_k + ∂v_k/∂x_i −(2/3)δ_{ik}∂v_j/∂x_j]
  +
     ηδ_{ik}∂v_j/∂x_j

とする事が慣習です。

------------------->>
この粘性項(σ_{ik})は、[N/m^2]=[運動量/(s・m^2)]という次元を持つので、
運動量流束密度になります。この運動量流束密度σ_{ik}の座標変化(x_k):は

★★ ∂σ_{ik}/∂x_k は [N/m^3]=[単位体積あたりの力] 

なので、Euler方程式★の左辺、

 ρ[∂v_i/∂t+ Σ[k=1..3]v_k(∂v_i/∂x_k)]
=ρ[∂v/∂t+(v・∇)v]
=ρ[dv/dt]
=[kg/m^3][m/s^2]
=[kg・m/s^2][1/m^3]
=[N/m^3]
=[単位体積あたりの力]

になります。よって、Euler方程式★の右辺に粘性の効果である、★★を加えて、

(NS-eq.)★★★ρ[∂v_i/∂t+ Σ[k=1..3]v_k(∂v_i/∂x_k)]
   =−∂p/∂x_i+∂σ_{ik}/∂x_k+f 

これが、Navier=Stokes方程式になります。これを計算整理すると、見慣れた形になります。


------------->>粘性項(σ_{ik})の座標(x_k)微分:∂σ_{ik}/∂x_k の計算整理
※粘性係数(ξ、η)が、座標(x_k)に依存しないと仮定したモデルで考えます。

∂σ_{ik}/∂x_k
= ξ[ ∂∂v_i/∂x_k^2 
  + ∂∂v_k/∂x_k∂x_i 
  −(2/3)δ_{ik}∂∂v_j/∂x_j∂x_k]
+ ηδ_{ik}∂∂v_j/∂x_j∂x_k

= ξ[ ∂∂v_i/∂x_k^2 
  + ∂∂v_k/∂x_k∂x_i 
  −(2/3)∂∂v_j/∂x_j∂x_i]
+ η∂∂v_j/∂x_j∂x_i

=ξ[ ∂∂v_i/∂x_k^2 
  + ∂∂v_k/∂x_k∂x_i 
  −(2/3)∂∂v_k/∂x_k∂x_i]
+ η∂∂v_j/∂x_j∂x_i

=ξ∂∂v_i/∂x_k^2 
+ξ(1/3)∂∂v_k/∂x_k∂x_i 
+ η∂∂v_j/∂x_j∂x_i

=ξ∂∂v_i/∂x_k^2 
+ξ(1/3)∂∂v_k/∂x_k∂x_i 
+ η∂∂v_k/∂x_k∂x_i

=ξ∂∂v_i/∂x_k^2 
+[ξ(1/3)+η]∂∂v_k/∂x_k∂x_i 

=ξ∇・(∇v)+[ξ(1/3)+η]∇(∇・v)

---------------->>>
 ∂σ_{ik}/∂x_k=ξ∇・(∇v)+[ξ(1/3)+η]∇(∇・v)
から、(NS-eq.)★★★は、もう少し整理されて、よくみた形で、ベクトル表現すると、

(NS-eq.)★★★
ρ[∂v_i/∂t+ Σ[k=1..3]v_k(∂v_i/∂x_k)]
  =−∂p/∂x_i+∂σ_{ik}/∂x_k+f

⇔ ρ[∂v/∂t+(v・∇)v]
  =−∇p+ξ∇・(∇v)+[ξ(1/3)+η]∇(∇・v)+f
  =−∇p+ξ△v+[ξ(1/3)+η]∇(∇・v)+f

これが、NS方程式です!! ※△=∇^2=∇・∇=ラプラシアン

------------------->>

 左辺の(v・∇)vが、非線型項になります。
(∵)
 v ⇒ Av_1+Bv_2 の線形結合 
としたときに
(v・∇)v 
⇒([Av_1+Bv_2]・∇)(Av_1+Bv_2)
 ≠A(v_1・∇)v_1 + B(v_2・∇)v_2
なので、非線型項にあたります。